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宮島弥山大聖院の旅

雨上がりの朝、いい感じの曇り空を見て
「そういえば、大聖院には参拝したことなかったよね?」
「そうそう、弥山にも登ったことないし。」
「あら、弥山なら、独身の時だけどお正月に着物着て登ったわよ。あの頃はロープウェイなんてなかったから大変だったけど、わたしも若かったしね。」
あまり健脚でない母の言葉に、「それなら、行けるかも?」とそそくさ荷物をまとめて出かけました。それでも雨上がりと言うこともあって念のため、荷物はリュックに入れて両手を使えるようにし、靴も運動靴をチョイス。
「帰りには、穴子弁当でも買って帰るね」
軽く請け合って、弥山へ初登山に挑んだのでありました。

旅の行程

JR宮島口(8:30)→JRフェリーで宮島桟橋→厳島神社→清盛神社→亀居山方光院大願寺→大聖院→食事(11:20)→弥山登山(大聖院コース)→弥山奥の院→三鬼大権現・弥山本堂・霊火堂 → 弥山山頂(14:30)→ロープウェイ→紅葉谷→JRフェリ→広電で広島市内へ(6:30)

観光ガイドによると、大聖院コースは、「約1時間40分(石段の多いコ−スです)。途中の見晴らしはとても良いコ−スで、お地蔵様や御堂があり、信仰の深さがうかがえる道です。」と紹介されています。

厳島神社

世界遺産としてすっかり有名になった厳島神社の大鳥居です。
宮島へ渡る航路はふたつあって、ひとつはJRが、もうひとつは松大汽船が運営しています。どちらも所要時間は一緒ですが、JRだと大鳥居を間近に望めるコースを通ります。今回は、宮島口までJRを利用したのでそのままJRのフェリーで宮島へ渡りました。
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ちょっと雲が濃くなってきたので天気が心配。低いとはいえ弥山は「山」ですから。

てろてろ海岸側を歩いて、まずは厳島神社へ参拝(300円)しました。幾度となく参拝していますが、海面に乗り出した朱塗りの回廊は独特の趣があって、毎回見せてくれる風景が違って飽きが来ません。今回の目的は、弥山登山なので、長居することなく、さっくり拝観して回廊を抜けました。

清盛神社

厳島神社から海岸へ沿って歩いて行くと、小さなお宮が見えてきます。厳島神社の社殿を建立した平清盛が祭られています。清盛神社が昭和29年に創建されるまで、三翁神社にお祀りされていましたが、平清盛公没770年にあたり、清盛公の遺績を称えるとともに霊をお慰めするために建てられたそうです。毎年3月20日に清盛神社祭が行われています。
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亀居山方光院大願寺

厳島神社を出ると、幟がはためいているお寺が目に入ります。それほど大きなお寺ではありませんが、こちらにいらっしゃる厳島弁財天は、日本三大弁財天に数えられる有名な弁財天さまです。厳島弁財天大祭は毎年6月17日に行われます。年に一度この大祭のときに御開帳され、一般の人も拝観することができます。
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お参りをして、納経所で御朱印をいただきました。特に指定がなければ、弁財天さまの御朱印をいただきます。

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大願寺の御本像は、龍神さまです。残念ながら公開されていません。ご分祠が境内の池の中にお祀りしてあります。

弥山大聖院

大願寺から「大聖院」の看板に沿って山道を歩いて行くと、ほどなく階段が目に入ります。一瞬、登のを躊躇いたくなるような、ちょっと長めの階段ですが、こんなのは、序の口です。足が疲れてきた頃に、仁王門へ到着します。
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門をくぐれば、とりあえず大聖院の境内へ入ります。

・大聖院の由来など詳しいことは、弥山大聖院のサイトへどうぞ。
・境内には読経の声が絶えず聞こえています。耳に馴染むのは「般若心経」ですが、これがまたものすごいスピードでして、途中から付いていけません。結構早口で唱えることに慣れてるつもりだったんですが、あの早さには脱帽です。どのくらい早かったかというと、般若心行が刻んである摩尼車をひとまわしする間に唱え終わるくらい。
・主立ったお堂をお参りして、納経所で御朱印をいただきました。こちらにも御朱印の種類がたくさんあります。特に指定しなければ、波切不動明王様の御朱印になると思います。他に有名と言えば、十一面観音菩薩様の御朱印かな。こちらは、中国観音霊場会の御朱印です。
・予約(4名以上3日前)が必要ですが、大聖院では、精進料理をいただくことができます。
・休憩所には、大聖院独自の薬草茶である長寿羅漢茶のお接待があります。普段から薬草茶になれている人なら、爽やかな飲み心地に汗も吹き飛ぶことでしょう。ペットボトルのお茶しか知らない人には、青臭くて飲みづらいかも。女子大生らしきグループが「ナニ、コレ!?」と持て余してましたから。
昼食
午前11時を少し回ったあたりですが、ちょうど食事処が目に入ったので早めに昼食を摂ることにしました。登山の後でもいいかと思いましたが、もしもキツイ山道で空腹に倒れても困るので、軽く食べてから登山に挑むことにします。

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大聖院前に位置する食事処「わたなべ」です。
宮島と言えば、穴子飯ですが、登山前に大量に食べるのはマズかろうと麺類とセットになっている小丼にしました。食べ盛りの人には物足りないかもしれませんが、運動を控えた食事としてはちょうどよかったです。

白糸の滝

大聖院登山コ−スには「丁石」があり、一丁が109m、山頂までは二十四丁(約2.6km)です。丁石を頼りに登る大聖院コースで最初の名所は、白糸の滝です。観光ガイドには、徒歩5分とありますが、あの坂道と石の階段は、5分では絶対に登れません!
白糸の滝 白糸の滝は水が少ない

ぜーはーと登って、ようやく到着。まだいくらも登らないうちからこれでは先が思いやられます。だって、登山の本番はこれからなんですから。

仁王門跡

六丁目に、あずまや展望台があります。ここで、お弁当を食べていたおじさんが、これからの道についていろいろと教えてくださいました。リュックを背負って運動靴だったので、一応登山スタイルは合格とみてアドバイスしてくれたようです。
これでゆるやかな上り階段
ここから先の石階段は、更に段差が高くなって登り辛くなっていること、無理せず休憩はこまめに取ることなど、登山者には当たり前のことなんだと思いますが、ここまでの低め(いや、決して低くはないと思う)の階段で息を切らしている身には、この先の覚悟が出来たというか、開き直ったというか。だって、ここで引き返すのはイヤだもの。
息を整え、水分を補給して、おじさんにお礼を言ってから、出発しました。

十丁目あたりから工事が終わって土砂崩れのあとがきれいに整備されていました。が、この整備された道が、非常にキツイ。以前より距離は短くなったらしいですが、段差が半端じゃないんです。手すりを持ってよじ登るようにして死にそうになりながら仁王門跡(十八丁目)に到着しました。
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仁王門跡、というくらいですから、当然昔はここに仁王門があったわけですよね。こんな山中に門を建築する技術より、ここまで材料を運ぶ方に気が遠くなりそう。

弥山奥の院(弥山神社)

三鬼大権現を横に、山の空気が冷たくなった?と感じた頃、朱色の門が見えてきました。弥山の奥の院への入口です。
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でも、ここから奥の院まで更に距離があるのです。

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険しい崖っぷちにも似た細い山道を登り切ると、ようやく奥の院前の鳥居に到着!

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奥の院は、厳島神社のご本殿(女神)三棟が品の字型に並び、お祀りされています。いずれも一間杜流造で、屋根は柿葺、丹塗のお社です。昔から「さんきさん」と崇められています。
ここで何がスゴイって、ちゃんと掃除が行き届いて玉串が備わっていることです。つまり、誰かが毎日お世話していると言うこと!私なんぞ、この山道を登るだけで息も切れ切れだというのに…。

弥山奥の院は、ここで行き止まりなので、一旦三鬼大権現まで引き返し、大聖院表参道へ入ります。

三鬼大権現・弥山本堂・霊火堂

表参道から階段を登って行き止まりが、弥山の守護神である三鬼大権現です。大聖院に天狗の像があったのですが、どうやら三鬼大権現は大小天狗を従え、威大な神通力で民衆を救う神様というところからきているようです。
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ようやく到着した、三鬼大権現。
不消霊火堂
不動明王を祀る、不滅の霊火堂。
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弥山本堂

こちらの御朱印は、ご本尊である虚空蔵菩薩のものをいただきます。御朱印は、三鬼大権現の横に社務所があってそこに置いてあります。普段は無人らしく釣り銭のいらないようにお布施して帰ります。広島新四国八十八ヶ所用の大判のものと間違えないように。

弥山山頂

弥山本堂から更に頂上へ向かいます。ガイドブックによれば、約30分で頂上となっていますが…。落ち葉と石段で歩きにくい山道なので平衡感覚がないと危ういです。でも、果敢にもパンプスで歩いている人もいたんですよね。登山コースで上ってきたのではなく、ロープウェイで上がってきた人達のようですが、それでもあの滑りやすい山道をパンプス!私には絶対真似できません。

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くぐり岩。
天然の岩のトンネルがそのまま弥山山頂への門とお不動さんの祠になっています。

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山頂の看板
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鹿だって登ってます。

頂上に到着!
時計は午後二時半を回っておりました。つまり、弥山頂上まで二時間以上かかっている計算になります。途中、参拝したところがあるとはいえ、ちょっと時間がかかりすぎ…。でも、体力的にこれ以上早く登るのは無理です。
展望台の下は有料の休憩所になっています。何か購入すれば利用できます。お値段は、はっきり言って高いです。荷物の運び賃が加算されてますから。ちなみに、500mmペットボトルの水が300円。登山に水は必須ですから、重くても必ず持参しましょう。

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弥山山頂には、岩があるだけですが、実は、その岩がまるごとご神体だったりします。一番大きな岩は、神さまが鎮座する磐座石だと言われています。

帰路

帰りはとてもじゃないけど登山コースを降りるのは無理と判断し、一気にロープウェイで下ることにしました。弥山のロープウェイは二つに別れていますが、両方乗らないと意味がありません。というか、通しの料金(1800円)だし、中間点の榧谷で降りることは実質的に不可能です。
獅子岩→榧谷の間は、交走式ロープウエーで定員30人。
榧谷→紅葉谷の間は、自動循環式ロープウエーで一応定員8人ですが、よほど混雑していない限りグループごとに乗せてくれます。
宮島ロープウェイのサイトには、交走式ロープウェーのペーパークラフトが紹介してありますので、記念に作って机の飾りにするのも一興です。
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交走式ロープウエー
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自動循環式ロープウエー

ロープウェイで一気に降りたといっても、そこは紅葉谷公園。宮島港まで、まだ30分は歩く必要があります。疲れた足に下りは辛い。距離的には往復6kmそこそこと大したことはありませんが、なにせ坂道と階段です。倍以上の長さに感じました。まだまだ修行が足りません。
宮島桟橋からJRフェリーで宮島口へ。そこからは…もう乗り換える元気がなかったので、広電で広島市内まで直通。一時間半の道のりをぐーたら眠って過ごしました。おかげで多少は体力が復活。
「穴子弁当は?」
「…今の時期なら、デパ地下に地穴子の弁当が来てるはず!」
宮島産じゃないけれど、地御前の地穴子だからいいよね?ね?
その昔、20代そこそこで若かったとはいえ、着物で弥山に登った母は偉大です。でも、当時は特別に珍しいことではなかったらしく…昔の人の健脚ぶりに改めて脱帽です。

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大聖院参拝と弥山登山記念。

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