- 2007年11月12日
- 枕元に一冊
正義感が強く好奇心旺盛な少女ナンシーが、大人顔負けの活躍で事件を解決する「ナンシー・ドルー・シリーズ」が東京創元社から発売になりました。全巻揃えば40巻以上の大作ですが、果たしてどこまで出してくれるのかファンとしては先行きが気になるところです。というのも、以前フォア文庫で出た時も結局6巻止まりだったんですよね。古い作品なので現代にそぐわない部分があるのは確かだし、ITに裏打ちされた怪盗ものが人気シリーズになるご時世だから、ヒットする作品とは言い難いのも事実です。でも、学生探偵の走りとして読めば、今時の作品の原点を感じられるのではないかと思います。
ナンシーの行動力を培ってきたのは、弁護士である父親が非常に娘の行動に理解を示してくれたことが大きいです。例えば、ナンシーは自動車を運転しています。今でこそ18歳で運転免許を取るのは珍しいことではありませんが、当時のアメリカでもかなり画期的な設定でしょう。とにかくナンシーは高校生であってもガチガチの規則に縛られている現代とは比べものにならないくらい行動範囲が広いんです。キャラクター達が、自由闊達にのびのびしています。
シリーズの事件は、地元の遺産争いから、組織的な犯罪事件まで性質が幅広いので、全部が好きでなくても好みのエピソードがひとつやふたつはあるでしょう。私はトリックものより、組織的な犯罪に巻き込まれて解決していくパターンが好きです。敵の基地に潜入したり、警察と協力して犯人を捕らえたり、本格的な探偵も顔負けの活躍をしてくれるエピソードをもう一度是非読みたいので、そこに行き着くまでのシリーズを発行してもらいたいです。
![]() | 古時計の秘密 キャロリン・キーン 渡辺 庸子 東京創元社 2007-11 ナンシ・ドルー18歳。金持ちの老人の遺産を、強欲な親戚一家がむりやり独り占めして、そのために、これまで老人に援助の手を差し伸べてもらっていた人々が困っているらしい。みんなに遺産がいきわたるようにすべく、ナンシーは隠された遺言書捜しに奔走する。正義感が強く好奇心旺盛なナンシーが、大人顔負けの活躍で事件を解決する。長年にわたり世界中の人々に愛されてきた、少女探偵ナンシー・ドルー・ミステリの記念すべき第一作! by G-Tools |




