- 2007年10月13日 22:37
- 枕元に一冊
青春の階段を一歩登ったところで終わった「由似へ…」の続編が出ました。今度は少女コミックではなく、レディースコミックです。ヒロインの由似は、高校生から一気に社会人へステップアップ。初心貫徹で、看護師の道へ進んでいます。しかも、小児科希望。いかにも由似らしい選択です。そして、相手の慎司くんも獣医として着実なる一歩を進めていました。
ふたりの間が恋人同士のままなのは、由似の祖母が痴呆症のため、その看護問題が絡んでいたからでした。由似を育ててくれたしっかりもののおばあちゃんが由似を「由布子」と思いこんでしまっている。医療現場のプロだからこそ抱えてしまう葛藤や家族としての悩みが物語の中に織り込まれています。結局、ありのままを受け入れることで由似と慎司は結婚しますが、由似を取りまく環境はまだまだ風にさらされそうです。温和な風だけでないから、「風のなかで」というタイトルがついているんでしょうね。
現在3巻まで出てますが、その間に由似は、出産、祖母との別れ、父を支えてくれた女性との出会い、13歳の時死なせてしまった平林渉の家族との触れ合いなど、いろいろな経験をしていきます。あと忘れてはならないのが由似の親友である宮田さんのこと。彼女の中で「由似のパパ」は常に理想の男性の位置を占めてるようで、その恋模様は潔いのだけど哀しさがつきまといます。しっかりものの宮田さんにも是非幸せになって欲しいんだけど、相手がなあ。人の恋にはとやかく他人が口を挟むことができません。
![]() | 由似、風のなかで 大谷 博子 集英社 2000-02 by G-Tools |




