主人公の南陽王国女王アシャラーナと彼女を取り巻く騎士達の波瀾万丈な物語。とひとことで言ってしまえばそれまでですが、実際は登場人物がみんなひと癖もふた癖もあるため、物語のボリュームがすごく厚いです。
読者によると騎士の一番人気はオルトらしいですが、見習い騎士のエセルも根強い人気があります。私のイチオシはヴェルシュ。通称、タヌキ殿と呼ばれています。女王陛下曰く、容姿端麗・頭脳明晰な貴族のお坊っちゃまですが、陛下を手玉に取れる数少ない遣り手婆です。
物語は、女王陛下の婿探しに始まって、華燭の儀を迎えながら現在なお進行形(連載中)です。南陽王国を取り巻く諸国の動向がそうさせているわけですが、そうできるように諸国の設定もきちんと織り込まれています。世界観がしっかりしているからこそできる技です。登場人物は細部にわたって伏線が張られ、活躍の場が与えられています。ゆえにあれだけの人物を活き活きと描くことができるのだと思います。
本編が面白いのは勿論ですが、騎士のひとりひとりにスポットを当てた番外編も充実していて楽しいです。その相乗効果が本編を更に面白くしていると言っても過言ではありません。この中には人気キャラのオルトやエセルの短編が含まれています。このあたりの読者サービスが充実していることも根強い人気の秘密だと思います。
現在、第3部を進行中ですが、第2部までは完結していますし、第1部だけでも単独で読める作りになっていますので、続き物はちょっと、と敬遠される方でも安心してお読み頂けます。むしろ一読すれば、そのおもしろさに魅了されて一気読みしてしまうこと請け合いです。
<作品データ>
【タイトル】Kingdam of knight-女王と騎士-
【作者】TOKO
【サイト】StellaMaris
【物語】自由奔放で知られる南陽王国の女王アシャラーナは「花婿探し」を名目に王都での闘技大会開催を大臣達に認めさせた。7人の近衛騎士を交えてのトーナメントを勝ち抜き、見事、自他共に認める面食いな女王のお眼鏡に適った婿候補の騎士とは?(第一部より)

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