- 2005年12月20日 23:35
- 枕元に一冊
「彩雲国物語-黄金の約束」は、前作からひと季節後の真夏から始まります。彩雲国の夏は厳しいらしく、夏バテと超過勤務で次々と朝廷の官吏がダウン。吏部侍郎・絳攸の策略兼計らいで、秀麗は男装して朝廷で下働きのアルバイトをすることになりました。後宮の次は男装ネタではあまりにもお約束すぎる!と思ったのですが、遠大な計画への第一歩として絳攸が打った手なので正当な理由付けがあとから付いてきました。
今回、新キャラがいろいろ登場しますが、イチオシの変人は絳攸の養い親兼上司の紅尚書です。次は秀麗のアルバイト先で上司になる黄尚書。両人とも社会的地位も名誉も経済力も備わった人物ですが、あまりに個性的すぎて周りがついていけません。ふたりに比べると地味な燕青も、静蘭の昔を知ってる曰くのありそうな無頼漢。秀麗の周りはますます賑やかになってきました。
アルバイトとはいえ、朝廷に出仕するとなれば劉輝との接触が気になるところですが、これまた秀麗からバッサリ切られてます。秀麗が後宮から去った後、劉輝はラブレター作戦に出ますが、あまりにもとんちんかんすぎてマイナス効果。けれども政策でその失態を取り返します。秀麗の夢を叶える布石の第一歩として、国試女人受験制を取り入れさせたのでした。劉輝は本当に辛抱強く秀麗を待っています。
お楽しみのアクションシーンは今回も健在です。静蘭、楸瑛、燕青、劉輝のカルテットで豪勢に大活躍。元凶は燕青ですが、それすらも実は今後の伏線に使われています。お騒がせな話ながらも実によく練られているんです。シリーズものに必須である構成力が素晴らしい。読むほどに先が楽しみになってきます。
![]() | 彩雲国物語―黄金の約束 雪乃紗衣、由羅カイリ(挿絵) 角川書店 |
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