- 2005年7月 8日
- 猫雑貨
「歌う船」シリーズで有名なマキャフリーが、自分の孫娘のために書いたというファンタージーが「だれも猫には気づかない」です。
![]() | だれも猫には気づかない アン・マキャフリー Anne McCaffrey 赤尾秀子 東京創元社 2003-02 |
時は中世。公国の若き領主に仕えてきた老摂政が亡くなった。将来を案じた彼が遺していったとっておきの秘策、それが飼い猫ニフィのことだったとは! 賢い猫はやがて“摂政”として敏腕ぶりを発揮。領主の恋に政治的陰謀が絡まりだすとき、隠れ摂政ならどんな妙手を繰りだす? 現代SFの女王が贈る猫ファンタジイの逸品。
黒煙色の猫ニフィは、だれも気がつかないどころか、主人公ジェイマス5世公のお気に入りとして書斎や私室に陣取って目立ちまくり。ジェイマス5世から公文書を見せてもらったり、まさに亡くなった老摂政マンガンの代わりとなってジェイマス公を支えます。
彼女の出番その1は、お后選び。隣国から友好使節に混じってやってきた3人の中からニフィが選んだのは、猫好きなレディでした。ジェイムズ公のピンチを使って女性の本質を見極めさすその手腕は、猫好きでなくとも納得のいく一幕です。猫の性質に借りてますが、動物好きに悪い人はいないですもんね。
ニフィの活躍は后選びだけではありません。最大の山場は、お后の故郷で起こったお家騒動の収拾にあるのです。これがまた、いかにも猫らしい解決の仕方で。同時におとぎ話に相応しい展開でした。ジェイムズ公夫妻にも活躍の場面はありますけど、美味しいところはニフィにお任せです。
マキャフリー作品と言うことで、ハラハラドキドキ、ロマンチックを過度に期待していると肩すかしを食らってしまうでしょうが、マキャフリーは冒頭で「自分の孫娘のため」と宣言しています。普通の児童書にちょっとロマンスが入った感じの作品なので、背伸びしたがりな年頃の女の子にピッタリな物語だと思います。主人公が若き公子ってところがその証拠。素敵な王子様は女の子の永遠の憧れなのです。
Comments:0
Trackbacks:0
- TrackBack URL for this entry
- http://meatia.net/nekoban/mt-tb.cgi/1034
- Listed below are links to weblogs that reference
- だれも猫には気づかない from 猫派の読書空間




